再三再四(さいさんさいし)
▶二度も三度もという意味の「再三」を強調した語で、何回も同じことを繰り返すこと。
【例】再三再四の催促を無視したので、退去してもらう。
鎧袖一触(がいしゅういっしょく)
▶敵を全く問題にしないことの形容で、簡単に相手を負かしてしまうこと、弱い相手にたやすく一撃を加えてダメージを与えることをいう。鎧の袖がちょっと触れただけで敵を打ち負かすことからきている。
【例】横綱が、平幕力士をすんなり鎧袖一触した。
【類】勢力伯仲(せいりょくはくちゅう)
和気藹藹(わきあいあい)
▶なごやかな雰囲気に満ち満ちたさま。
▶「和気」は仲むつまじい雰囲気。「藹藹」はその場にいる人の気持ちが一様に打ち解けている様子。「和気愛愛」、これは造語。
【例】当店は和気藹藹とした雰囲気が特徴です。
【類】和気藹然(あいぜん)、和気洋洋(ようよう)
満身創痍(まんしんそうい)
▶全身が傷だらけであること。また、方々から非難を浴びて、精神的にひどく痛めつけられた状態。
▶「創痍」は刃物などで受けた傷や、手ひどく受けた損害の意。
【例】戦争で満身創痍となった国民。
【類】満身傷痍(しょうい)、疲労困憊(ひろうこんぱい)
敗軍之将(はいぐんのしょう)
▶戦に負けた将軍のこと。これが転じて、物事に失敗して弁明する資格のない人をいう。
【例】敗軍之将は兵を語らず。
内柔外剛(ないじゅうがいごう)
▶本当は気が弱いのに、外見は強そうに見えること。内心の弱々しさをかくし、強そうな態度を見せること。
【例】あの格闘家は、実は内柔外剛の人だ。
大廈高楼(たいかこうろう)
▶大きくて高い建物。豪壮な建物。
▶「廈」は家、「楼」は二階建て以上の建物の意。
【例】大廈高楼の立ち並ぶ大都会。
【類】百尺之室(ひゃくしゃくのしつ)
才気煥発(さいきかんぱつ)
才能が輝くさま。
▶頭の回転が速く優れていること。鋭い才能が外に現れること。才能が光り輝くこと。他の人には見られないきらめき、ひらめきを評していう。
▶「才気」は素早く適切な判断ができること。「煥」は火が赤々と輝くという意で、「煥発」は輝き現れること。
【例】才気煥発な彼ならではのアイデア。
【類】才気横溢(おういつ)
開口一番(かいこういちばん)
▶口を開いて最初に言う言葉。話を始めるやいなや。口を開いたとたんに。
【例】終電で帰って来た夫が開口一番、「疲れたもう寝る!」
安車蒲輪(あんしゃほりん)
老人をいたわる。
▶お年寄りをいたわり、大切にすること。また、賢者を優遇してもてなすこと。
▶「安車」は、お年寄りや女性が座って乗れる車のことで、昔、中国では車は立って乗るものだった。「蒲輪」は、蒲(がま)の穂で車輪を包むことによって振動を和らげ、乗り心地をよくしたもの。
【例】お年寄りには安車蒲輪を心がけて接している。
【類】安車軟輪(あんしゃなんりん)
安居楽業(あんきょらくぎょう)
▶現状に十分満足して、楽しんで仕事をすること。
【例】やっと安居楽業の生活を送れ、ほっとしました。
【類】安家(あんか)楽業、安土(あんど)楽業
【対】兵荒馬乱(へいこうばらん)